教育センターは学校園教育のシンクタンクとして、

授業力・指導力の向上、教育実践のイノベーションにつながる研究を支援します。

 

 

昨年度から世界的に新型コロナウイルス感染症の流行が続き、只今は変異ウイルスの感染が急拡大する中、各校園では様々な対策を講じつつ日々の教育活動が進められているところです。その一方で、Society5.0(ソサエティ5.0)に象徴されるように、全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、私たちが直面する課題や困難を克服していく時代も迎えております。世界の多くの教育現場では、オンライン活用が急速に普及し、日本国内でも、学校が臨時休業している間、ICTの活用による教育コンテンツの配信や双方向通信の授業など、新たな可能性や価値が、次々に具現化しているところです。

学校教育におきましては、このような未来を担う子どもたちに、社会の変化に主体的に対応できる「生きる力」を養うこと、個性や創造性を培い、「自ら学び考える力」を育てることが求められております。

令和3年1月の中央教育審議会の答申では、「Society5.0時代」「予測困難な時代」を生き抜くために2020年代を通じて実現を目指す学校教育を「令和の日本型学校教育」として「全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学び」の実現を目指すとしています。また、新学習指導要領の着実な実施、ICTの活用を通して育むべき資質・能力として「一人一人の児童生徒が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが必要」としています。

本市におきましても、「大阪市教育振興基本計画」にありますように、全ての子どもたちが学力を身につけながら健やかに成長し、自立した個人として自己を確立し、他者とともに次代の社会を担うようになることをめざし、子どもたちを取り巻く様々な状況や課題に対する教育改革を進めております。

この大阪市教育振興基本計画の方向性をふまえ、教育センターでは、「研修・研究及び事業を推進することで、学校園教育のシンクタンクとして教員の授業力及び指導力の向上を支援し、国際化の進展や未曽有の災害発生等に立ち向かう子どもたちの『生き抜く力』を育成することをめざす」ことを重点に掲げ、教員のニーズやキャリアステージに応じた研修内容の充実を図るとともに、教育実践のイノベーションにつながる研究を推進し、各校園での研究を支援してまいります。

昨年度、各小中学校に1人1台の学習者用端末が整備されました。今年度、各校における学習者用端末の様々な学習場面等での効果的な活用を推進するため、教育センターにICT研修企画グループが新設されました。このICT研修企画グループを中心として教員のICT活用指導力の向上や児童生徒の情報モラルを含む情報活用能力の育成に向けた研究・研修を進めてまいります。さらに、全小中学校にICT教育アシスタントの定期的な訪問支援や、ICT教育推進アドバイザーの訪問支援を行ってまいります。

また令和6年度には、現教育センターから大阪教育大学天王寺キャンパス内に新大阪市総合教育センターとして移転することとなっております。今年度は、この移転に向けての基本設計等に取り組み、ハード面・ソフト面の検討を重ね、新総合教育センターの持つ機能や体制の構築を進めてまいります。

今後も教育センターでは、「子どもの最善の利益」のために全面的に学校園を支援するという使命感のもと、新しい教育活動を創造するとともに、若手から中堅、ベテランの教員や管理職まで、さまざまなニーズや経験に応じた研修や事業の充実を図り、学校園教育の研究と修養の拠点として、本市の教育をリードすることができるよう力を尽くしてまいります。

 

 

令和3年4月

大阪市教育センター

所長 水口 裕輝