明日から具体的な支援に
        
取り組んでいきたい!

 2月25日に夜間セミナー「場面緘黙児の理解と支援ー当事者の立場から伝えたいことー」を開催しました。
 木曜日の仕事を終え、午後6時30分からの開催であったにもかかわらず、84人の教職員の方々が参加され、講師の方の話に耳を傾けておられました。会場となった教育センター8階の研修室は、緘黙の子どもの気持ちを少しでも知りたいという思いで集まられた先生方の熱気であふれました。

 最初に、「かんもくの会」会長の浜田さんがご自身の体験を綴られた体験集を読みながら、ご自分が苦しんでこられたことについて、お話してくださいました。その後、もう一人の当事者として参加してくださった大学生の方もご自分の経験、思いをお話してくださいました。その後、「かんもくの会」の活動についてご報告いただき、最後に、教職員の皆さんに伝えたいこと、わかって欲しいことについてお話くださいました。

 緘黙は、
・子どもの時の問題で、大人になったら治るものというように考えられているようだが、大人になっても多くの方々が苦しんでおられるということ。
・子ども一人一人ちがった状態であり、対処の方法も一定ではないということ。
・通常、子どもの緘黙状態を一番よく知っているのは幼稚園、学校の先生であり、何とかしなければと思っているが、有効な手立てが見出せない場合が多いということ。
・そして、従来の一般的な子ども向けの対処法ではあまり効果がないようであること(会員のアンケート結果から)。
などについて話され、学校への期待として、学校が主導して子どもたちを支援する体制を構築することの重要性についてお話くださいました。

 浜田さんは、「適切な支援を受ければ緘黙症は改善する。少しでも早い支援の開始が望まれる。」ということを強く訴えておられました。しかし、その支援のあり方については、具体的に言及するのではなく、一人一人の子どもによってちがうので、支援者が子どもの実態に応じて考えることが大切であり、そのために参考になる図書をご紹介くださいました。
               

「場面緘黙児への支援 学校で話せない子を助けるために」 田研出版(2007年7月)

 参加された教職員の皆さんからは、「当事者のお話を聞けて、何とかしなくちゃという気持ちになった」「明日から、具体的な支援に取り組んでいきたい」「もっとこのことについての研修を受けたい」等の感想がたくさん寄せられました。

 研修会終了後、少しお話しする時間をいただいたのですが、「どんな先生がよかったですか?」という問いかけに、大学生の方が「うざいくらいの先生」と答えてくださいました。「しゃべりかけたら返事に困るだろうから、しゃべりかけないほうがいい」と思っている先生方もいらっしゃるかとは思いますが、やはり、一人の子どもとしていろいろしゃべりかけてくれることがうれしい。でも、返事をしないことについて非難されるのはつらいというようなお話を聞かせていただきました。場面緘黙の子どもたちの支援のあり方について、新たな視点をいただいた研修会になりました。

※ なお、当日資料としてお渡しした「緘黙症ー当事者と保護者の小体験集ー」1~3集は、特別支援教育推進ルームのホームページから見られるようにしました。興味のある方はダウンロードしてお読みください。